ジブリ映画『となりのトトロ』の登場人物・声優一覧まとめのサムネイル画像
2024.08.29 / チレモ編集部

スタジオジブリの名作といえば、テレビで何度も再放送され世代を問わず人気のある『となりのトトロ』!1988年に火垂るの墓と同時上映で公開されました。

実は、宮崎駿監督が書き溜めていたイメージボードが作品の原型となっていて、当初はサツキとメイが一緒になったような1人の女の子が主人公になる想定だったって知っていますか?

そんな初期イメージからの変化も大きいとなりのトトロ!
今回はトトロやサツキ、メイをはじめ、脇を固める名キャラクターまで、登場人物/声優を一覧でまとめました!実は意外なあの人が声優としてキャスティングされていたりするんです!

どこか懐かしく癒される、トトロの世界を振り返りたい人はぜひチェックしてみてください!

関連記事

目次

『となりのトトロ』の登場人物・声優①:草壁家

草壁サツキ(長女)

となりのトトロの草壁サツキ(長女)

出典:ジブリ公式サイト(© 1988 Hayao Miyazaki/Studio Ghibli)

となりのトトロの主人公で、小学6年生の女の子。

入院中のお母さんに代わり家事をしていて、お父さんが寝坊しても朝ご飯やお弁当を作っているしっかりものです!

転校先の小学校でもすぐに友達ができる人当たりの良い明るい性格をしています!

初期設定では小学4年生でしたが、あまりにしっかりしているために小学6年生に変更されました。手際よく料理をする姿など大人びたところがあるので、変更されたのも納得です!

そんなサツキも、お母さんの体調悪化を聞いた際には堰を切ったように大泣きをしてしまいます。しっかりしていてもまだ小学6年生、あどけない女の子なんだと感じる印象的なシーンですね。

草壁サツキの声優:日髙のり子

サツキの声優は日髙のり子さん。1984年より声優業をしていて、タッチのヒロイン浅倉南らんま1/2の天道あかね犬夜叉の桔梗など、幅広いキャラクターを演じています!

主人公・メインヒロイン級のキャラも数多く演じてきており、長年のファンも多い往年の人気声優ですね。

草壁メイ(次女)

サツキの妹で主人公の1人。4歳の女の子。

初めて見るトトロやまっくろくろすけに興味を持つなど、好奇心旺盛な性格をしています!

一方で人見知りな一面もあり、引っ越してきた当初はおばあちゃんともあまり話せませんでした。

お姉ちゃんが学校にお父さんが大学に行っている間、おばあちゃんの家に預けられた時には寂しさから学校まで会いに行ってしまうほどサツキのことが大好き!

おばあちゃんの畑のものを食べればお母さんが元気になると信じて、トウモロコシを抱えて病院に向かおうとする純粋な心を持った子です!

サツキがまっくろくろすけや小さなトトロと出会うことで、この不思議な物語、不思議な世界が幕を開けていくように、物語上の要となる、とても大事な役割を担っています。

草壁メイの声優:坂本千夏

メイの声優は坂本千夏さんで1981年に声優デビューしました。デジモンアドベンチャーのアグモンアンパンマンのテンドンマンなど、子供や人以外のキャラクターを多く演じています。

草壁タツオ(お父さん)

となりのトトロの草壁タツオ(お父さん)

出典:ジブリ公式サイト(© 1988 Hayao Miyazaki/Studio Ghibli)

サツキとメイの父親で考古学を教えている大学の非常勤講師

自宅では中国語の翻訳の仕事をしています!落ち着きのある優しいお父さんである一方、集中すると家のことを忘れたり寝坊したりと抜けているところも。

トトロに会ったというサツキとメイの話を信じたり、「お化け屋敷に住むのが夢だった」と話したりと子供心も持っている人です!子供目線に立って話してくれる、やさしくて愛嬌のある素敵なお父さん、お父さんの理想形のように感じている人も多いのではないでしょうか。

ちなみに、このキャラのモデルとなったのは考古学者の藤森栄一さんだと言われています。

お父さんの声優:糸井重里

お父さんの声を担当したのは糸井重里さん。コピーライター・作詞家などをしており、本業の声優さんではありません。

ジブリ作品のキャッチコピーも多く担当していて、となりのトトロの「このへんないきものは まだ日本にいるのです。たぶん。」も糸井さんが作成しています!

糸井重里さんのスタジオジブリ作品の代表的なキャッチコピー
  • 魔女の宅急便(1989)「おちこんだりもしたけれど、私はげんきです。」
  • 紅の豚(1992)「カッコイイとは、こういうことさ。」
  • もののけ姫(1997)「生きろ。」
  • 千と千尋の神隠し (2001)「トンネルのむこうは、不思議の町でした。」

草壁靖子(お母さん)

サツキとメイのお母さん。29歳で穏やかな性格。

病気で七国山病院に1年ほど入院しています。詳しい病名は明かされていません。サツキやメイ、草壁一家が田舎に引っ越してきたのは、お母さんの療養のためと考えるのが自然でしょう。

ストーリーの途中、快方に向かっているようで夏休みに一時帰宅を予定していましたが、風邪をこじらせてしまい退院が延期になってしまいました。

やわらかい笑顔が印象的で、お見舞いに来たサツキとメイに髪をとかしてあげるなど、二人にとって大好きな、優しいお母さんである様子がうかがえます!

エンディングでは無事退院し、サツキ・メイと一緒に過ごす元気な姿もみられました!

お母さんの声優:島本須美

お母さんの声優は島本須美さん。1979年より声優活動をしていて、『小公女セーラ』のセーラで初主演をはたしました。その他、『めぞん一刻』の音無響子『アンパンマン』のしょくぱんまんの声を担当しています。

中でもしょくぱんまんの声優はアニメ開始以来、2024年まで変わることなくお1人で続けて演じられている(!)ので、その声と演技を耳にしたことがある人も多いのではないでしょうか!

また、名前を聞いてピンと来た人もいるかもしれませんが、宮崎駿監督と縁が深い声優さんでもあり、監督作品『ルパン三世 カリオストロの城』でクラリス『風の谷のナウシカ』でナウシカ、『もののけ姫』でトキと、それぞれ非常に印象的な役どころを演じられています!

『となりのトトロ』の登場人物・声優②:トトロと不思議な生き物たち

トトロ(大トトロ)

となりのトトロのトトロ(大トトロ)

出典:ジブリ公式サイト(© 1988 Hayao Miyazaki/Studio Ghibli)

大昔より生きている不思議な森の主。なぜか子供にしか見えない不思議な生き物で、クスノキの穴の中に住んでいます!

グレー色で胸元が白く、体調は2m以上ととても大きいです!

トトロという名前は、あくびをした声がトトロに聞こえたことから作中でメイが付けた名前で、本当の名前は判明していません。宮崎駿監督によると、「所沢にいるとなりのオバケ」を短くした言葉が由来だと言われています!(※埼玉県所沢市は『となりのトトロ』の舞台として有名です)

サツキから貸してもらった傘にあたる雨音が気に入り、お礼にどんぐりをあげるなど、無邪気で可愛らしい一面も。

メイが迷子になり見つからずサツキが泣き出してしまったときには慰めてあげるなど、優しい一面も見られます!

猫バスが来たときに、見送るトトロに「一緒に行かないんかい!」とツッコミを入れてしまった人もいるんじゃないでしょうか。実は宮崎駿監督によると、サツキが人間界からトトロの不思議な世界に近づきすぎて帰れなくなってしまわないように、サツキ一人が迎えにいく展開にしたんだとか。

トトロの声優:高木 均

トトロの声優は高木均さん。2004年に78歳で亡くなられています。

俳優や声優など多岐にわたり活躍し、ドラマ必殺仕事人やアニメ「ムーミン」シリーズなどに出演していました。

猫バス

身体がバスの形をしている大きな化けネコ。足が12本で目はライトになっています!

にぃっと口角がずっと上がっている表情には少し怖さもありますが、全身が柔らかい被毛で覆われていてソファーのようにふかふかしているので、心身共に疲れ果てたサツキやメイを包み込んでくれていましたね。

バスの行先表示が、「メイ」「七国山病院」「す(巣)」など臨機応変に変わるのも面白いです!

猫バスも人間の子供にしか見えませんが、風が吹いたり、鳥が飛び立ったり、犬が吠えたりと、自然の景色のなかに猫バスの存在を感じることはできるようです!

水の上や電線など道があるかどうかなんて関係なく縦横無尽に走り抜けるため、あっという間に目的地にたどり着くことができるようです!

猫バスの声優:龍田 直樹

猫バスの声優は、龍田直樹さん。1976年より活動しています。

ゲゲゲの鬼太郎の一反木綿やぬりかべ、世界まる見え!テレビ特捜部のナレーションなどを務めています。

まっくろくろすけ(ススワタリ)

ススワタリとも呼ばれる、引っ越した家に住み着いていた黒い生き物(付喪神)。ウニのような黒いとげのあるような見た目で、触ると真っ黒になって消えてしまい捕まえることはできません

まっくろくろすけは人の住んでいない古民家に住み着き、人が住み家がきれいになるとよそに引っ越していきます!草壁家のまっくろくろけたちも、夜サツキ達がお風呂に入っている間、家を出て新たな引っ越し先へと旅立っていきました。

同じジブリ作品の「千と千尋の神隠し」では、鎌じいの下で働いていて、手足があるという少し違う姿で登場しています!

まっくろくろすけの声優:なし

まっくろくろすけには、実は声優さんがいません。

作中鳴き声のようなものが聞こえますが、なんとアフリカのピグミー族という部族の声をサンプリングして、音楽担当・久石譲さんによって作られています!

中トトロ(青トトロ)

となりのトトロの中トトロ(青トトロ)と小トトロ(白トトロ)

出典:ジブリ公式サイト(© 1988 Hayao Miyazaki/Studio Ghibli)

青い毛色で胸元が白い中サイズのトトロ。大トトロよりだいぶ小さく、小トトロよりは少し大きい、およそ70~80cmほどのサイズ感です!

白い袋を担いでいることが多く、中には木の実が詰まっています!

メイに最初に見つかったトトロの1匹でもあり、焦って逃げる姿がかわいらしいですね!

初期設定の資料では、「ズク」(ミミズクが語源?)という名前が付けられていたようです。

中トトロの声優:なし

中トトロの声優さんはいません。

小トトロ(白トトロ)

小トトロは、全身真っ白で1番小さいトトロです!

身体を透けさせることができるので、初めてメイに見つかった際には姿を消して逃げようとしていました。

初期設定では「ミン」という名前が付けられていたようです!

小トトロの声優:なし

中トトロと同様に声優さんはいません。

関連記事

『となりのトトロ』の登場人物・声優③:近所で生活する人たち

おばあちゃん

となりのトトロのおばあちゃん

出典:ジブリ公式サイト(© 1988 Hayao Miyazaki/Studio Ghibli)

サツキの同級生であるカンタの祖母で、近所に住んでいるおばあちゃん。草壁家の家屋を管理していた人でもあり、サツキやメイのことをよく気にかけてくれています!

わがままを言うメイと一緒に小学校へ行っても「いい子にしていた」と話したり、優しいおばあちゃんで、人見知りしていたメイも次第に打ち解けていきます!

一方で、実の孫であるカンタには声を荒げて叱るなど、身内には愛情からかいっそう厳しくしているような部分も見せています。

おばあちゃんの声優:北林 谷栄

おばあちゃんの声優さんは、北林谷栄さん。2010年に98歳で亡くなっています。

女優さんとして「華麗なる一族(1974年)」など数多くの作品に出演されていました。

カンタ(大垣勘太)

サツキの同級生。「お前ん家、お化け屋敷」と憎たらしいことを言うなど、初めは少しいじわるな一面もありました!

しかし、サツキとメイが雨宿りをしていたら自分の分の傘を貸して濡れて帰ったり、泣いてるメイに声をかけたり、メイを一緒に探したりと、根はやさしい男の子です!

サツキとは徐々に距離が縮まり、終盤では「カンちゃん」と呼ばれる仲になっています!

カンタの声優:雨笠 利幸

カンタの声を担当したのは、当時12歳の雨笠利幸さん。現在は芸能活動はしていないようです。

過去には「宮本武蔵」や「遠山の金さん」などの作品に出演されています。

みっちゃん(ミチ子)

となりのトトロのみっちゃん(ミチ子)

出典:ジブリ公式サイト(© 1988 Hayao Miyazaki/Studio Ghibli)

みっちゃんは引っ越してきたサツキにできた初めての友達です。転校初日からサツキと打ち解けたようで、翌朝から一緒に登校しています!

学校での席もとなりで、学校に来てしまったメイに話しかけたりと優しい女の子です。

学校の先生(森山玲子先生)

サツキの担任の先生。大学を出たばかりの若い先生ですが、サツキの家の事情をクラスメイト話して理解を求めるなど、気の回るしっかりした先生です。

カンタの母

カンタの元気なお母さん。いわゆる肝っ玉母ちゃんで、カンタにげんこつを食らわせている場面も!

カンタの傘を申し訳なさそうに返しに来たサツキに対し、「(カンタは)いつだって泥だらけなんだから少しはきれいになるでしょ」と気さくに返事をしてくれました!

カンタの父

カンタのお父さんですが、作中にはあまり登場していません。

ピンとこない人も多いと思いますが、メイの物に似たサンダルを見つけたときに「ばあちゃんの早とちりかよ!」と言っていたのがカンタのお父さんです!

関連記事

『となりのトトロ』の声優・吹替に関するトリビアとQ&A

『となりのトトロ』英語版の声優はハリウッド女優の姉妹が担当!

英語版の主人公サツキとメイの吹き替えを担当したのは、当時ハリウッドの超有名子役だったファニング姉妹!

2004年に姉のダコタ・ファニングがサツキ役を、妹のエル・ファニングがメイ役を担当しました。

姉妹は当時より子役として活動をしており、となりのトトロの吹き替えをしたときは姉のダコタが11歳、妹のエルが7歳でした!

ジブリあるある『となりのトトロ』に声優が本職じゃないキャストが抜擢されているのはなぜ?

となりのトトロでは、サツキとメイの主人公2人は本職の声優さんが担当していますが、お父さんなど本職じゃない方がキャスティングされているキャラクターも多いです。

この理由のヒントとして、宮崎駿監督は「ジブリの教科書3 となりのトトロ」にて〈映画は実際時間のないところで作りますから、声優さんの器用さに頼ってるんです。でもやっぱり、どっかで欲求不満になるときがある。存在感のなさみたいなところにね。特に女の子の声なんかみんな、「わたし、かわいいでしょ」みたいな声を出すでしょ。あれがたまらんのですよ。なんとかしたいといつも思っている〉と語ってます。

つまり、声優をやり慣れていない人、声の演技が本業ではない人から出る、リアルな自然さや存在感を求めているからこそ、やや畑違いの人をあえてキャスティングすることがあるようですね!

『となりのトトロ』の他にもいろいろな作品で異色のキャスティングが実践されているので、気になる人は他作品もチェックしてみてください。

スタジオジブリ・専業声優以外でクセのある代表的なキャスト一覧

キャラクター 声優 職業・本職
となりのトトロ
草壁タツオ(お父さん) 糸井重里 コピーライター
紅の豚
マダム・ジーナ 加藤登紀子 シャンソン歌手
ピッコロおやじ 桂三枝(現・桂文枝) 落語家
耳をすませば
雫の父(月島靖也) 立花隆 ジャーナリスト
もののけ姫
モロ 美輪明宏 シャンソン歌手
千と千尋の神隠し
湯婆婆 夏木マリ 女優
番台蛙 大泉洋 タレント
崖の上のポニョ
フジモト(ポニョの父) 所ジョージ タレント
宗介の父(耕一) 長嶋一茂 タレント
風立ちぬ
堀越二郎 庵野秀明 アニメ監督
君たちはどう生きるか
ヒミ あいみょん シンガーソングライター
ワラワラ 滝沢カレン タレント・モデル